懐かしのテレビ番組『新車情報』の締めのお話みたい。
2時間もあれば読めちゃう本です。そういう意味では新書の見本みたいな本です。
内容はシンプルです。クルマ選びの際は使用目的をはっきりさせて、後は試乗して決めましょうと言うことに尽きます。そして買って乗ってみて満足できれば、それがその人にとっての「いいクルマ」という事になります。
言い換えれは、今時のクルマはどれもそれ程ひどいものはないという事です。そういう意味ではクルマは工業製品として成熟していると言えるのかもしれません。ただし、日本車には未だ文化がないということが指摘されています。もっとも、ハイブリッドは日本発の初めての文化となるかもしれないという可能性も同時に指摘されています。文化ということが語られるならば、著者は否定的ですが、やはりクルマには工芸品、嗜好品としての側面もあると言うことですね。
小ネタ的には日本の小型車枠というのは意外と合理的だということがあります。平均的な日本の道路の幅を2台のクルマがすれ違うことを前提に考えられていると言うことです。もっとも昔と今じゃ状況は違うでしょうが、狭い道は未だに残っています。住宅地の道幅は最低4メートルと決められていますが、幅4メートルでのすれ違いは小型車同士でも意外と難しいです。
買い物等の日常の足としてだったら、著者はもっと小さな軽自動車を薦めているようです。もっとも軽自動車は充分売れてますし、軽自動車を日常の足にしている人はこんな本は読まないでしょう。そういう意味では既に充分賢いということになります。
クルマ好きだったら暇つぶしにはいいかもしれません。
車の話はどこへ?
雑誌等の評論に惑わされず、自分のライフスタイルに合わせた形のクルマを選択し、最終的には試乗して決めるべきだ。というのがこの本の主旨でした。いい車の条件はこの2行のみ。この本から学べる事は、サーキットコースを試乗した記者の雑誌記事は、ローリング族以外には参考にならないということや、実は輸入車の中の部品の多くには日本製の部品が使われているが、日本車の中には日本人が外国産が好きな為に質の落ちる外国産部品が使われていという事。 日本車には個性が無いという話題から発展して政治・国際問題が長々とつづられているのは残念。車の話が聞きたかったのに。
本当の車ユーザーのための書
本書で著者は自動車をユーザーにとって生活を豊かにするための「生活便益用具」と表現し、趣味性が高じて「美術品」「工芸品」であるかのごとく車を所有することへ強く警告する。そのことを踏まえ日本の車社会において、どんな車が最良であるかを、公的データや自身の経験を踏まえ提言する。バブル崩壊後日本人の幼稚化、思考力欠如を例にあげ、メーカーの宣伝文句や自動車雑誌の評価を鵜呑みする多くのユーザーに、愛のムチを入れることも忘れていない。しかし、車社会の主役はユーザーであり、一人一人が声を上げ、不祥事ゴタゴタ続きの行政やメーカーを突き動かす原動力であれ、と勇気を貰える本書なのである。
この爺の話をもっと聞いていたい
〜不思議な本です。 クルマについて書いた本なのに、床屋政談のような話がけっこうな分量あり、車種別インプレッションは少なめ。それでいて不満足感はないし、もっともっとじじいの繰り言を聞いていたいなあ、という気分にさせられます。「最近の若者はクルマに過度な興味を持たない。いいことだ」なんて言ったりして、おもしろい。クルマなんて結局、機〜〜械であって道具であって、そこにステイタスやシンボルを求めるのは滑稽だ。著者が欧州マンセーに見えるのは、欧州人はクルマとつき合うのが上手い、と言いたいのでしょう。欧州のクルマ作りが優れているというのではなく。 くどくどとした語り口の本ですが、それがイヤじゃない。味わいのある本でした。日本の道路の幅から理想的な車幅を考えるあたり、い〜〜いなと思いました。私も小さいクルマが好きなので。福野礼一郎がステーキなら、三本和彦はお茶漬けの味。どちらもジャンクフードではありません。〜
さすが年の功
車選びの指針のつもりで買ったが、結局車に 対する考え方が変わった。筆者のことはよく 知らんが、経験豊富な感じはした。 自分の車選びが、少々未熟だったことを痛感 した。 ただ、首尾一貫して欧州マンセーな視点が気 にならなくはないが。 ま、二時間で読めるから、風呂の中とか歯医 者の待ち時間に最適かもね。
日本放送出版協会
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